機能解析(GO解析/Pathway解析)
GO解析
特徴
                            GO解析は、発現変動遺伝子群やクラスター解析によりグループ化された遺伝子群など、着目した遺伝子群を対象として統計的な評価に基づき、特徴的なGO Termを抽出することができます。これにより発現値から生物学的な現象を捉えることをサポートすることが可能となります。
                            弊社ではGeneSpring GX / Strand NGS付属のGO Analysisツールを用い、発現変動遺伝子リスト中に
特徴的なGO Termを抽出します。
                            
対応生物種
- Human
- Mouse
- Rat など
GOカスタム解析
GOカスタム解析とは、アレイメーカーがGO情報を提供していない生物種について、公共データベースからGO情報の収集し(GOアノテーション情報作成)、GO解析を行います。
対応生物種
- Macaca fascicularis(カニクイザル)
- Bos taurus(ウシ)
- Equus caballus(ウマ)
- Leporidae(ウサギ)
- Saccharomyces cerevisiae(酵母)など
その他
- 植物
- 原核生物
- カスタムアレイ等の特殊な生物種 など
                                ※GO解析は、マイクロアレイデータを元に解析を行います。
                                ※対象遺伝子リストに最新の公共データベースIDがある場合、各種公共データベースからGO解析情報を収集することも可能です。
                            
Gene Ontologyとは
Gene Ontology Consortium (http://www.geneontology.org/) は、標準化された用語によって生物学的現象を記述することを目的とした機能情報に関するデータベースです。また、生物種に関係なく網羅的に生物学的現象を捉えるように設計されており、GO Termは大きく3つのサブカテゴリ(Biological Process , Cellular Component , Molecular Function)で表現されます。
GO は階層構造により成り立っています。上位の階層にある GO Term は一般的な機能表現になり、下位にある GO Term はより専門的な機能表現になります。このような階層構造を持つため、発現変動遺伝子リスト中の GO Term のみでなくその上位の GO Term についても解析対象となります。
GO解析の概念
発現変動遺伝子リスト(標本)での GO Term の割合が、実験でデータが取れた全遺伝子(母集団)での割合に対して有意に高い割合であるかどうかを発現変動遺伝子リスト中の GO Term ごとに検定します。
 
                                    - Response to stressは注目クラスター中に多く含まれていますが全遺伝子でも多く含まれており、その配分はほぼ一致しています。
- 
                                        B cell mediated immunityは注目クラスター中に多く含まれていますが全遺伝子ではその割合は非常に低くなっています。
 →B cell mediated immunityのような、注目クラスターに特徴的なGO Termを取り出すことを行います。
GO解析結果サンプル
 
                                    - 
                                        GO解析結果
 抽出されたGO Termとp-value
- 
                                        該当GO Termをもつ遺伝子リスト
 該当GO Termをもつ遺伝子の発現値とアノテーション情報
Pathway解析
Pathway解析とは?
Pathwayとは、複数の生体分子の相互作用から構成されており、生体を維持・活動していくのに必要な生命現象を制御している、生物学的過程・経路のことです。発現が変動した遺伝子(例えば高発現(UP)、低発現の遺伝子(DOWN))が有意に多く含まれるPathwayを統計学的に抽出します。さらに解析に使用した全遺伝子をWikiPathwaysのPathway上にマッピングし、Pathway画像を作成します。
                             
                        
                        	マイクロアレイ、次世代シーケンス等で得たPathway解析結果をWebブラウザを使用して、検索・閲覧することができます。
                        	Pathway解析は、WikiPathwaysに登録された情報を利用し、 PathVisioというソフトウェアで解析します。
  							本ビューワーを利用することにより、Pathway情報を効率良く、かんたんに閲覧・検索することができます。
                        
Pathway解析結果 イメージ
								
								ナビゲート画面(左) と Pathway画面(右)
								
								ナビゲート画面
								 Pathway解析結果の一覧がz-score(Pathway解析の統計値)順で表示されます。
								Pathway画面
								 ナビゲート画面で選択したPathwayが表示されます。発現比(Fold Change値)が高発現(UP)なら赤、(DOWN)なら緑で表示されます。
							
機能1 遺伝子情報 検索
								
								 
								 
							
								興味のある遺伝子をクリックすることで遺伝子の情報が表示されます。
								さらに各種データベースへのリンクから詳細な情報を知ることが出来ます。
							
機能2 Pathway上の遺伝子閲覧
								
								 
							
								全てのPathwayとそのPathwayに関連する遺伝子の一覧です。
								WEBの検索機能から興味のある遺伝子を探してPathwayを表示することが出来ます。
							
									機能3 その他機能
									(Pathway詳細情報、Pathway遺伝子リストの表示、ダウンロード)
								
							
								 
							
ナビゲート画面のPathway名の横にあるアイコンからPathway詳細情報、Pathway遺伝子リストの表示、ダウンロードをすることが出来ます。
 Pathway詳細情報(WikiPathwaysへリンク)
Pathway詳細情報(WikiPathwaysへリンク)
								Pathwayの説明や作成の履歴などを閲覧することが出来ます。
									 
								
 遺伝子リストの表示
遺伝子リストの表示
								
									Pathway上に含まれる遺伝子のアノテーション情報と発現比(Fold Change値)の一覧です。
									発現比は、数値データを赤から緑のグラデーションで表示しています。 
								
									 
								
 遺伝子リストのダウンロード
遺伝子リストのダウンロード
								
									遺伝子リストの内容をダウンロードしてExcelで表示することができます。
								
									 
								
PathVisioとは?
                            Pathway解析や描画をおこなうことができるオープンソースのソフトウェアです。 これにより、生物学的なPathwayの描画や編集、解析をおこなうことができます。 Pathway上に自分の実験データ (データセット) を表示することで視覚化し、過剰発現している遺伝子に関連している経路を見つけることができます。
                            (https://www.pathvisio.org/)
                            
WikiPathwaysとは?
                                WikiPathwaysはヒト、マウス、ラットなど25生物種、1,500以上のPathwayが登録されており、どなたでも無償で利用することができます。詳細は以下のサイトをご参照ください。
                                (http://www.wikipathways.org/index.php/WikiPathways)
                            
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