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EGFRリキッド(医療関係者向け)

特徴

EGFRリキッドは、EGFR遺伝子変異を高感度に検出するコンパニオン診断検査です。

sample
適用
非小細胞肺がん
検体
血液(8.5~10ml×1本)
血漿(2ml×2本)
未固定組織
対象変異
エクソン19欠失
L858R
感度(血漿)
30コピー/ml
(エクソン19欠失)
1コピー/ml(L858R)
対象薬剤
ゲフィチニブ
エルロチニブ塩酸塩
アファチニブマレイン酸塩
納期
10~15営業日

使用目的

癌組織又は血漿から抽出したDNA中のEGFR遺伝子変異(エクソン19欠失およびL858R)の検出(EGFRチロシンキナーゼ阻害剤(ゲフィチニブ、エルロチニブ塩酸塩又はアファチニブマレイン酸塩)の非小細胞肺癌患者への適応を判定するための補助に用いる)。

適用

非小細胞肺がん

検体

血液(8.5~10ml×1本)、血漿(2ml×2本)あるいは未固定組織を検体として用いる検査です。

対象変異

エクソン19欠失およびL858R これら2種類の活性化変異を検出します。

感度

血漿検体の場合、エクソン19欠失では30コピー/ml、L858Rでは1コピー/mlです。

カットオフ値

本検査のカットオフ値(閾値)は、血漿検体(エクソン19欠失:300、L858R:7)、組織検体(エクソン19欠失:300、L858R:68)で、この値に基づき陽性陰性判定が出されます。
カットオフ値はPMスコア(Plasma Mutation Score)に基づきます。

コンパニオン対象薬剤

本検査でEGFR陽性となった場合、ゲフィチニブ(製品名:イレッサ)、エルロチニブ塩酸塩(製品名:タルセバ)、アファチニブマレイン酸塩(製品名:ジオトリフ)の投与が可能です。

納期

本検査の納期は、検体到着の日から数えて10~15営業日です。

承認情報

製品名EGFRリキッド遺伝子解析ソフトウェア
一般的名称体細胞遺伝子変異解析プログラム(抗悪性腫瘍薬適応判定用)
JMDNコード70159013
医療機器分類高度管理医療機器
承認番号30200BZX00249000
承認年月日2020年7月31日
保険適用日(組織)2021年5月21日
(血漿)2021年8月1日

Q&A

EGFRリキッドとはどのような製品ですか。
薬事承認(高度管理医療機器製造販売承認)された検査で、EGFR遺伝子の変異を調べます。非小細胞肺癌患者が対象で、血液もしくは未固定組織(手術検体、生検)を検体として、EGFR遺伝子のエクソン19欠失とL858Rの変異(活性化変異と言われる)の有無を陽性か陰性かで判定します。コンパニオン診断検査であり、EGFRチロシンキナーゼ阻害剤(EGFR-TKI)の内、ゲフィチニブ(製品名:イレッサ)、エルロチニブ塩酸塩(製品名:タルセバ)、アファチニブマレイン酸塩(製品名:ジオトリフ)の適応判定に用いることができます。
EGFRリキッド検査はどのような特徴がありますか。
従来品と比べて高感度であること、リキッドバイオプシーとして血漿検体にも対応できることを目指し、開発された次世代シークエンス(NGS)技術を用いた検査です。血漿検体では血液中に放出された腫瘍由来のDNA(血中腫瘍DNA、ctDNA)を高感度で検出することができます。血漿で30コピー / mL(エクソン19欠失)、1コピー / mL(L858R)以上の変異 DNA が含まれれば検出が可能です。
EGFRリキッドの承認は何に対してでしょうか。また、薬機法上の分類、種別を教えてください。
類   別:プログラム1 疾病診断用プログラム 一般的名称:体細胞遺伝子変異解析プログラム(抗悪性腫瘍薬適応判定用) 販 売 名:EGFRリキッド遺伝子解析ソフトウェア 分   類:高度管理医療機器
この検査で何がわかりますか。
肺がんのドライバー遺伝子変異の1種であるEGFR遺伝子の変異の有無を判定できます。EGFR遺伝子の変異の中で、エクソン19欠失、L858Rをみることができます。この検査により、ゲフィチニブ(製品名:イレッサ)、エルロチニブ(製品名:タルセバ)、アファチニブ(製品名:ジオトリフ)を投薬できるかどうかが判定できます。

対象となるEGFR遺伝子変異及び対応する治療薬
EGFR遺伝子変異エクソン19欠失、L858R
治療薬ゲフィチニブ(製品名:イレッサ)
エルロチニブ塩酸塩(製品名:タルセバ)
アファチニブマレイン酸塩(製品名:ジオトリフ)
コンパニオン診断として使えますか。
ゲフィチニブ(製品名:イレッサ)、エルロチニブ塩酸塩(製品名:タルセバ)、アファチニブマレイン酸塩(製品名:ジオトリフ)のコンパニオン診断としてお使いいただけます。
PMスコアとは何でしょうか。
次世代シーケンサーを用いた解析では、目的の変異がどれくらいあるかをリード数としてカウントします。EGFRリキッド検査では、このリード数をPMスコア(Plasma Mutation Score)に換算します。PMスコアは、変異リード数を全リード数を10万リードとした場合のリード数に換算した値です。

PMスコア=変異リード数/全リード数×100,000[小数点以下切り捨て]

EGFRリキッドでは、このPMスコアデータにもとづきEGFR遺伝子変異(エクソン19欠失、L858R)、それぞれの陽性陰性判定を行います。
オシメルチニブの適応判定には使えないのでしょうか。
現時点では用いることができません。上記の3剤(第一世代、第二世代EGFR-TKI)のコンパニオン診断検査となります。
対象変異リスト以外の遺伝子変異を調べることはできますか。
研究用データとしてL861Q、L861R、T790M、C797S、エクソン19インサーションを追加で調べることができます。これらは研究用であるため、コンパニオン診断検査としてはお使いいただけませんので、ご注意ください。
EGFRリキッドはどのように開発されたのでしょうか。
EGFRリキッドは研究用検査「EGFR-NGSチェック」を前身として薬事承認を得られるよう開発したものです。 肺がんの種類の一つである非小細胞肺癌では、遺伝子変異の種類によってがんの特徴が異なることが知られており、その遺伝子の種類に特異的に作用する薬剤開発が進められてきました。薬剤の投与には、遺伝子検査による判定が必須であり(コンパニオン診断)、低侵襲で感度の良い診断検査が求められていました。本品は、奈良先端科学技術大学院大学と大阪国際がんセンターの研究成果をもとに、リキッドバイオプシーにも用いることができる検査を医療現場に提供することを目指し、開発されました。

EGFR-NGSチェック
https://www.dna-chip.co.jp/gene/egfr/

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